キッチンに穴開いてる。。。安心してください その青春パンチの穴直ります!!
あまり聞いた事はないかもしれませんが、「青春パンチ」という言葉をご存じでしょうか?
それは思春期の子供がいるご家庭の約8割にあると言われる(山本調べ)、イライラの矛先が扉や壁に穴となって現れたものを指す言葉です。

場所的に青春キックか?!
激しめの親子喧嘩や夫婦喧嘩、兄弟喧嘩などで出来てしまうことが多いので普通に生活を送っているだけではあまりお目にかかる機会は少ないかもしれませんが、僕ら補修屋さんは出会う頻度としては結構高めかもしれません。
今回はそんな怒りの吐け口となったキッチンエンドパネルの穴補修記録をお届けします。
[adcode]キッチンのエンドパネルって何?
エンドパネルとはサイドパネルとも呼ばれ、システムキッチンや玄関収納などの側面(側板)に取り付ける扉と同じ柄のパネルのことです。
意外にも本体セットではなくほとんどがオプション扱いになるそうです。
これがあることで、
・床や壁に生じる隙間を隠す
・インテリア性
・水が散るのを防ぐ&物の落下を防ぐ
などのメリットがあるみたいですね。
作業工程:下地処理
パテを埋めやすく&食い付きを良くするための工程です。下地の状態によって方法は多岐にわたります。今回は見たところフラッシュ構造になっているパネルで表面の板が完全に割れてしまっているのでその部分をいったん剥がすことにしました。
①剥がす範囲をマーキングする
凹んでいるということは周りに力が逃げるということ。これは基本的にどの素材も変わりません。そうなると穴の周りは多少の膨らみが生じるのでその膨らみの範囲を把握するためにもマーキングはしたほうがいいと思います。

②マルチツールで切り落とす(ノコギリや大刃のカッターでも可)
マルチツールがあれば使ったほうが安全だと思います。慣れてない方がこういう場面でカッターを使うとヒヤッとする事がたまにあります。

③怪我しないようにペーパーでやする
ささくれが出てきます。ならす目的なので120〜240番くらいが妥当でしょう。

④大きさの合った板を中に潜り込ませる
この時はベニヤ板を使いました。板にビスを打ち込んでいます。ビスには引っ張るための持ち手と落下防止という役割があります。

⑤接着剤で固定させる
ビス頭を引っ張りながら接着剤を流し込んだりして固定させます。

⑥化粧板と同等の厚みのベニヤを貼る
こういう化粧として使われている板は大体2.5㎜のベニヤ板なので、普段から小分けで持っておくと色々な場面で使えます。

作業工程:パテ処理
今回は中部化研工業さんのポリラック(白)のポリパテを使用します。
硬化が早く(早すぎる?という噂も)、硬化後の硬さも削った後の目の細かさも丁度いいので安心して使えます。
①パテを充填する
の前に足付けのために#240〜320あたりのペーパーで擦ってシリコンオフ等で拭きます。
一気にパテを盛ってしまいたくなりますが、グッと我慢。何度かに分けて入れていきます。その方が削り粉も最小限、パテヤセにも対応出来ます。

②面だし
150〜400番くらいのサンドペーパーをこまめに変えて充填したパテを削っていきます。
よく削れるからと低い番手を多用すると逆に削れすぎてしまうので注意です。よく確かめながら平にしていきます。削りすぎた場合は①に戻る。

作業工程:着色
パテが平らに削れたら次は着色工程に入ります。大まかにはベース色を塗る→木目を描く→微調整 を繰り返すようなイメージです。
①ベース色をつくる
作った色味を何度も確認して丁度良い色を作ります。丁度良い定義は難しいですが、塗ってみて出来るだけ違和感の少ない色味を目指します。

②ベース色を吹き付ける
しっかり脱脂をしてプライマーを塗った後、ベース色を吹き付けていきます。薄塗りを意識してぼかすように塗っていきます。
③木目を描く
ベース色が塗れたら次は全体のバランスをみて木目を描いていきます。木目は描きすぎる傾向があるので少しずつ、根気強く描いていきます。今回は真っ直ぐな木目を引きたかったので定規を使いました。

作業工程:クリアー塗装〜清掃
木目を描いて違和感がなくなれば軽く表面を整えて、クリアーを塗り、乾いた後は清掃します。
① クリアーを吹き付ける
周りの艶感に馴染ませるように確認しながらぼかします。クリアーがしっかり乾いたら質感・艶感を確かめ、違和感がなくなれば終了です。
もし違和感があるようならなくなるまで微調整を繰り返します。

②清掃
作業後箇所やまわりの清掃を行います。
パテの粉や塗料ミストをしっかりと拭き掃除します。

作業工程:完了
違和感なく綺麗に仕上がりました。

あとがき
人生は後悔の繰り返しとはよく言ったものです。
数分前に、いや数秒前でいいから時間を戻したいなんてことはアラフォーになった今でも日常茶飯事です。
今回のように「青春パンチ」をやってしまった事実は変わりませんし、過ぎた時間も戻ってはきませんが、我々にはそんな苦い思い出も「修復」を通して良き思い出にするお手伝いは出来るかもしれません。
「そういえば、昔やっちまったな…」なんて思い当たる節が、いや、穴があるという方は是非ご連絡下さい。
