バルコニー隔て板の穴

ベランダの隔て板に穴が! 破損していたので補修しました。

今回はマンション、集合住宅のベランダにある、隣の部屋との戸境に使用されている、パーテーションのような板。 隔て板、隔板、蹴破り戸、仕切り板と言われる板の補修でございます。

”隔て板“

皆さんご存知、様々な呼び名のある隔て板。要は災害時に避難する為に、隔て板を突き破って隣戸に避難する際や、隣戸とのプライバシーを守る為にあります。

そんな“隔て板”。私も一回はそこを蹴破って見たいと言う思いがないわけではありません。 実際災害が起きた時に、そこをスムーズに蹴破るには、一点集中で足の爪先や踵で何回も蹴るのが穴が空きやすいらしいですが、くれぐれも興味本位で突き破るのはやめましょう。

“種類と材質”

隔て板には、主にケイカル板とフレキシブル板の2種類があり、ケイカル板は、ケイ酸、石灰質原料と補強繊維。フレキシブル板は、セメント質原料と補強繊維などでできていて、比重はケイカル板に比べて、フレキシブル板の方が倍ぐらいあり、強度はフレキシブル板の方が強いです。セメント質原料なので、フレキシブル板の方が加工、形成はしにくいと思われます。

フレキシブル板の方が強度が強いので、風の強い高層用。ケイカル板は低層用とされていることが多いそうです。

今回はフレキシブル板と思われ、確かに形成するときの彫り込みは、かなり硬く感じました。板が薄いので、バックアップ用のものも薄くて加工しやすくある程度強度があるものが良いと思います

 

そしてこれが今回の隔て板の穴。

隔て板の穴の状況としましては、角部屋で、ベランダと玄関が隣接している場所にあるので、玄関のドアノブが当たるなどして破損していったと思われます。

一度補修されたたそうですが、負荷に耐えられずまた穴が開いてしまったとのこと…

“バックアップ補強”

 

強度をもたす為に、バックアップを入れるわけですが、隔て板の厚みが大体5mm程度なので、薄めのアルミパンチング板を使います。

そのまま貼り付けるわけにはいきませんので、隔て板のまわりを彫刻刀やミニルーターなどで少し彫り込み、それに合わせてアルミ板をカットしてはめ込みます。アルミ板は金切り鋏などで簡単にカット出来るので、形に合わせてカットしていきます。

アルミ板は足付けしてから、エポキシ接着剤で接着固定します。

“パテ充填、面だし”

固定したらエポキシ系パテを隙間無く、しっかりめに充填していきます。 反対側からグイグイ押すとバックアップアップのアルミ板の接着が緩む可能性がありますが、こっち側は彫り込んでボードの上に乗っているので多少は大丈夫。

面だしが終わったら次は反対側の作業に移ります。

見ていると少し気が狂いそうになるような、ミンチ状態になっております。

カッターで余分なところを削ぎ落として形成します。

そしてこちら側もパテ充填、面だし作業していきます。

“塗装”

両面とも下地処理が出来たら、密着剤、シーラーを塗布して、水性アクリルをローラーで塗っていきます。

アイボリーをベースに、白と黒で色味をくすませて塗って完成です。

反対側もこんな感じです。

 

“最後に”

作業の際に気をつけたことは、バックアップのアルミ板をしっかり接着固定し、パテをパンチ穴にミンチのように通して、隙間無く充填して強度をもたせるよう心がけました。

最後にお客様に確認して頂いて、“すんごいー、隔て板、綺麗になりましたー!”と言っていただきました。

そもそも“隔て板”という呼び方もあまり良く知っていなかった事と、そこまで関心が無かった自分を反省し、マンションのベランダに、等間隔でついている隔て板を下から見上げながら、現場をあとにします…。