リペア職人が”直す”を通じてDIYをより深く楽しむための「コト」や「モノ」を形に。

ボワボワのブルース vol6

    
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ボワボワのブルース vol6

銭いるさかい。

ベッドに横たわりながら会社設立する理由を考え、「金」、「人」が無い事に気付いた私であるが・・・
そもそも、会社設立に全く興味無く、妄想するに、会社をするには莫大な資金が必要だとただ思っていた。会社をする人、企業する人はそりゃそりゃ頭の良い人ばかりで、もともとお金持ちで資金もあり、私のような「隣の芝は青い」コンプレックス人間には到底無理だと常日頃から感じていた。また、高度経済成長を経験した団塊の世代の中で目立つことなく地味にサラリーマンをしリストラにあった父親にそう教えられていたような気がしていた(何も教えてもらっていない)。
だがしかし、私は「会社を作る」と吐いてしまったのだからやるしかない。どれだけ「銭」がかかろうが、男が口に出したことは必ず遂行しなければならない。
いやよく考えろ。今までにいたじゃないか?
貧乏から始まって大社長になった人間が。兄妹を学校に入れる為にボクシングチャンピオンになった人間が。

どんな手段を使ってもよい。大金が必要だ。それが会社設立の為の一番最初のミッションだ!
とにかく資金を、大枚を手に入れろ!

私はベッドから飛び起き妻の下へ駆け寄った。

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お金かしてくれへん♡

日曜日の朝、台所に立つ妻の背に立ってお尻を触りながら耳元で囁いた。

私「お金貸してくれへん♡?」

妻「えっ何で?」

私「会社しようと思って」

妻「いつ?」

私「明日」

妻「え、どういう事?いくらいるの?」

私「あるだけ」

妻「かき集めて¥50万位あるかな・・・?」

ボディタッチはおのずと激しくなりさらに耳元で囁いた。

「すぐ返すからそれ貸して~や♡」

 

お気づきだろう・・・
このすべてにおいての

レベルの低さ。

読者の皆さん、どうか目をつむってください。

何よりも、私にとっての大金レベルの低さ・・・そう、¥50万円。

¥1000万でも¥100万でもなく、

ファミコン50個¥50万円。

ただ本当に当時の私達にとって(いや今でも)大金であったのは間違いない。

そもそも私達家族は(嫁と娘3人)は、「楽しもう!」「我慢はやめよう!」をモットーに頑張って節約するよりも楽しく酒を飲もう!というスタイルで、その月暮らしな生き方を謳歌していた。個人で補修業を営んでいて月々によって収入も変わっていたし特に未来への安定も考えることもなかったので、もちろん貯金は無い。

とにかく、¥50万を手にすることができ、軍資金を得たと言う達成感?満足感?とこのお金を何倍にもして妻に返してやる。競馬新聞をあてに朝からカップ大関を呑みくらうおっさんと同じ様な感覚だったとか、じゃなかったとか・・(能天気な妻が当時の事について後に語っている「恐ろしかった」と)

とはいえ¥50万は大事な大金、節約は苦手だけど節約しようと活き込んでいた。

職人は間違っても法人登記自分ですな。

先にお伝えしよう。

職人が会社設立するにあたって法人登記を行うのは間違っても自分でやってはいけない。
私の場合、自分で法人登記したのだが、よく分からない用語の勉強をしなければ意味も分からない、そのせいで必要書類是正のために何度も法務局に足を運んだり、公証役場って何?どこ?とか・・・。とにかくズブの素人が自分で法人登記すると時間に追われ、本来の業務、日々の現場仕事どころでなくなり、疲労困憊お金も稼げなくなってしまう。日銭商売の職業故、働く日数が少ないと2~3ヵ月後には収入が激減してしまう恐れがある。会社設立はプロである司法書士に任せよう。

訳もわからずケチるな

私は本当に無知だったので会社設立に色々な事で莫大な費用がかかると勝手に思い込んでいた。費用の内訳も分からず調べようともせず、ただの想像で金がかかると。いわゆるバカである。
今では(当時でも)法人登記についてWEBで調べればすぐ分かるものの、その時はPCもろくに扱えず、インターネットと言えば、自分の仕事「リペア」「補修」に関わる事とエロサイトをネットサーフィン(死語ぷっ)するものでしかないと思っていた。まぁバカである。

なので、法人設立費用も莫大にがかかると思い込んでおり、できる事は自分でやるしかないと決心していた。(これは色々間違い)

風の噂で、会社設立を商いとした謎の資格をもった謎の相談員が謎にいると聞いたことがあり、その「謎の結社」(司法書士)の存在をなんとなしに感じていたが、莫大で法外な費用を取られてしまうと言う被害妄想的危機感と、お金がないのなら自分でやれる事はやって節約するしかないと言う母親譲りの貧乏性が会社設立節約術への思いを奮い立たせた。
そして、市役所(全然違う)にいって、法務局を教えてもらい(恥ずい)、そこで登記のやり方を教えてもらいながら(大迷惑)何度も法務局に足を運ぶことになる。
後々これが家族を路頭に迷わす悲劇になり、もちろんその未来は知る由もなく、「謎の結社」(司法書士)と戦ってやると訳のわからない妄想の中息巻いていた自分は正真正銘バカである。

最低限の会社設立だけなら¥40万もありゃええ

WEBを見ればすぐわかるのでこんな事を説明するまでもないが、司法書士に支払う費用は¥10万程度。会社設立にかかる費用¥30万程度(電子定款があるのでもう少し安くなる)、個人で補修屋をすでに始めているので補修会社をする為の設備や材料、道具は¥0、資本金なんて¥100で良い。(※後々に法人税・法人住民税・消費税・社会保険料・損害賠償保険とか色々お金は出ていきます)
はじめから会社の規模拡大を夢見たり、野望があればそれなりのお金を用意する必要はあるが私にはそんな思いは全くない。
補修会社設立だけなら・・・基本的に、「倉庫代わりの車」、「電話」、「技術」さえあれば身一つでできるのが補修業で、会社といえども、ただ個人から法人なりするだけなので特に大した費用もかからない。

だのにこんなに大騒ぎする私・・・、節約魂と補修屋魂(どうなってもいいからやってみよう根性)で自分で登記する道を選んだ。

で、家族はちょっとだけ路頭に迷った

それから、私は本来の現場作業そっちのけで法人登記、会社のルール作り、契約書作りに没頭し、
会社作りを思い立ってから半年後には妻から、「米がない」と告げられ、見事に食材も生活費も0になる。妻が学生時代からバイトでためていた秘密の貯金(妻に貯金があるなんてびっくりした!)や、義理の母親、自分の母親にお金をかり全てを生活費にまわした。
小さな子供を連れ、親戚中を巡りご飯を食べに廻った記憶はまだ新しい。
今考えればそれは短い期間だったがもう味わいたくない。

まだあるよ。ミッションは。

妻にお金を借り、法人登記に奔走する前にあったもう一つの問題点「仲間集め」。
今考えれば、一人でやりゃええのに・・と後悔する事もちょっとだけあったりなかったり、ラジバン・・。

いかんせん会社組織への誇大妄想が激しいため、人が必要と捉え、法人登記と同時進行で「仲間集め」するのだが、

いや~まいった。友達0人。

できね~よ。会社。

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