浴槽の割れを補修する ライニング~パテ処理 

【追記:2021年10月6日】作業内容や使用道具について追記しました

お風呂というものは、人々が一日頑張った疲れを洗い流し、身体を暖める癒しの空間です。
歴史は古く、6世紀から。
昔から単に体を洗うだけではなく、健康や福を得るためのものという考え方があります。
お風呂好きな私たち、日本人に現代も受け継がれていると言えるでしょう。

なのに、、割れが、、お分かり頂けますでしょうか?なんで?

浴槽を交換!?なんて大層な事はせず、ガラスクロスと樹脂を使用し補強【ライニング】してから部分的に塗装をし最後に磨きまでを一日で仕上げていきます!

ライニング樹脂の材料

このようなFRPの浴槽(ポリバス)の割れなどに使用する樹脂ですが、一般的には不飽和ポリエステルやビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂などがあります。
今回は浴槽ですので、塩分やアルカリにも耐えれる高耐食ビニルエステル樹脂を使用し、補強にガラスクロスを合わせていきます。

このアエロジルという粉末は樹脂の粘度を高めるもので、いわゆる増粘剤(垂れ止め)というものです。
立面にライニングする際、樹脂の粘度が低いと垂れてきますので、アエロジルを添加し粘度を高く調整することで垂れを防ぐ事が出来ます。
樹脂の粘度は気温などにより変化しますので、規定量は樹脂に対して2%〜4%程度、お好みで添加量を加減しますが、入れすぎますと樹脂の割れや強度に影響が出ますのでご注意下さい。

工程

下地処理〜ライニング

ライニングする前に水分が残っていると、のちに剥がれたり、耐久性の低下に繋がりますので、しっかりと水分を拭き取り、ドライヤーやヒートガンで乾かしましょう。ライニングする面を#120〜#240程度のサンドペーパーで足付けし、シリコンオフで脱脂をします。割れ部分にもミニルーターを使用し削っていきます。
とにかく足付けと脱脂がとても大事です。下地処理がしっかりと出来ていないと、すぐ剥がれてしまいます!


ライニングとは

主に強度の落ちたFRPを補強する為に行われる工法です。 ガラスクロスやガラスマットとポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を使い分けし、船舶や車輛、浴槽などのひび割れや穴、欠損、錆などを補修、補強します。イメージは、割れたものを膜を付けて繋げてやるといった感じでしょうか。

ガラス繊維

FRP造形用に使用する一般的なガラス繊維素材にもたくさん種類があり、それぞれに特性や強度も違います。グラスウール(ガラス繊維を綿状にした素材)を束にしたものをストランド、それをまた束にしたものをロービングといいます。マットはランダムに積み重なった生地で、クロスは縦横の平織した生地を表します。

簡単に言うと綿状のものがマットで織物状がクロスです。

ガラスクロス

左がサフェースマット 右がガラスクロス

ガラスクロス

縦横と網目状にガラス繊維を織り込んであり、積層面も均一できれいに仕上がります。しっかりと生地になっている為、斜めに歪ませると曲線にも馴染みますが、凸凹の激しい造形には不向きです。繊維の方向に対して斜めの強度は劣る為、積層する場合は多少方向をずらして積層する必要があります。ホームセンターなどでも購入でき、手軽に手に入ります。

サフェースマット

非常に柔らかく、薄いガラスマットです。仕上がり表面を滑らかにしたい時や、あまり厚みを出したくない時、細かな部分の造形に何枚も重ねて使用する事もあります。我々、補修屋にとって一番使い勝手のよいガラス繊維かもしれません。

ガラス繊維を扱う際は、手袋を使用しましょう。ハサミなどでカットする際に繊維が刺さり、しばらくチクチクします。刺さってしまった場合はガムテープなどでペタペタすると取り除きやすいです。

今回は多少の厚みを出したいので、ガラスクロスを使用します。

よく攪拌した樹脂を刷毛で塗りガラスクロスを貼って、さらに樹脂を上塗りします。気泡が入らないように注意します。

 

 

硬化促進にカーボンヒーターを当てます。あまり高温にしすぎると、樹脂がゆるくなり、垂れてきますので適度に。

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硬化後、サンディングします。
今回はインパラの樹脂を使用しています。
硬化と共に徐々にパラフィンが表面に膜を作り、表面が空気に触れないのでベタ付きが出ずカラッと仕上がり研磨が楽です。

しかしこのパラフィンが厄介なんです。

しっかりと硬化を待ち、パラフィン層を削り飛ばさないと後々上に塗る塗膜が食い付かず剥離の原因になるのでしっかり削り、足付けしましょう。
完全硬化の目安は、1円玉(アルミニウム)で軽く擦り、傷が入らない程度。
しかし、いかんせん我々補修屋は時間に追われている、、、短時間で最高の成果を上げねばならぬのだ。

パテを埋める

今回使用するバスピュアは一般的なポリパテでは対応出来ない為、最終の面出しはエポキシパテでフィニッシュです。ソーラー社のエポックスというエポキシパテが滑らかで柔軟性もあり削り易く、非常に使いやすいのでオススメです。

ソーラー社 エポックスはこちら

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ライニングが終わり面が出ましたので後半(部分塗装〜磨き)へ続く。

浴槽の割れを補修する 部分塗装~磨き