土間手型シリコン型取り案件(前編)

やった事のない仕事をする時っていつも期待と不安が入り混じっている感覚になります。

僕はどちらかと言えば不安がち野郎なので、ハイッハイッ!!ハーイ!って手を挙げるほどの積極的にはなれないものの、やり出すとめちゃ楽しいみたいな感じな野郎でしょうか。

今回もそんな案件の一つ。

〜誰の仕事?〜
よく戸建住宅のエントランス土間にある「家族の手型」の型をとり、尚且つその既存の手型も生かすと言うお仕事です。
家を建て替える際にその手型を残したいというお客様のご希望です。
既存の手形を綺麗に取る事が出来ればなんの問題もないのですが、破損の可能性もある事から保険としての型取りと言うわけです。
なぜ補修屋さんに?!と思われるかもです実際どこに頼めばいいかわからないですよね。

型取り対象素材としてはケミコンと呼ばれている色付きモルタルの様なものにエポキシが混ぜてある様な材料との事。

型取りなどやった事がないので何から初めていいのかわからないのでいつものようにネットで先人のチカラをお借りします。
石膏・シリコーン・型取り君・おゆまるくん・ブルーミックス等々
聞いたことのあるものから全く知らないものまで色々出てきます。
ただケミコンの手型を型取りしてみた!的な記事はどこを探しても見つからないので自分で考えるしかありません。

相手が樹脂モルタルであれば表面はそこそこ強そうですが外部にあるものなので表面は劣化していてもおかしくない。
イメージを膨らませ、今回は一番壊れにくいであろうシリコーンで型取りをしてみる事にしました。
決め手は硬化した時、伸び縮みがありすべすべヌルヌルしてそうなのでなんかいい感じに型取り出来そう!っていうところです。

という事で本番まで時間があるので一旦実験してみる事にしました。
用意するものは、
・シリコーン(Amazonで一番安いもの)
・モルタル (ホームセンター)
・木枠(離型の為にバイオランテープを貼りつける)
・離型剤(シリコンバリアー)くらいでしょうか。

【型取り用シリコン】NEW RTV-M4(w) (RTV-M4(w) 1KG 硬化剤4%タイプ)

手を押し付けた直後のモルタル

手を押し付けた直後のモルタル

モルタル手型硬化後

モルタルが硬化するまで2〜3日待つとこんな感じに

シリコンバリアー流し込み後

この上にシリコンバリアーを塗布してそこにシリコーンを流し込みます。

硬化剤の量や気温で左右されますが、大体数時間〜半日くらいで硬化します。今回は大事をとって丸1日そっとしておきました。

で、いざ剥がしてみると

手型失敗

あかん、やってしまいました。
シリコーン型にモルタルの表面層がくっついて来てしまいました。これは完全に失敗です。

考えられる原因としては、
・モルタルの押さえが弱かった。
・モルタルの硬化時間が短かった。
・離型剤塗布が少なかった。
・思った以上にシリコーンがモルタル にくいついた。

などが挙げられます。
ほぼほぼいけると思っていたのでショックがデカイです。
しかし落ち込んでばかりもいられません!
なんとかせねば!!

日頃の行いがいいのか何なのか分かりませんが、丁度そのタイミングでfixus古賀さんとドクターリペアマン小磯さんが主催する石材リペア講習会に参加させて頂くことになりました。

「なんかドクターは型取りとかめっちゃ知ってそうやし一回聞いてみたら?」
不甲斐ない僕を見るに見かねた社長からのナイス助言。さすが社長!!

ということで半分下心を胸にいざ埼玉県へ、、、

〜未知との遭遇〜
講習会や飲み会、その他の集まりと言われる集まりに参加しない(いや、出来ない?!)ボワボワです。僕らのメンバーの殆ど、いや全員が他の補修屋さんと絡む事など初めてで、講習会参加ともなれば不慣れなおっさん達にとってかなり高いハードルになってきます。
前夜からドキ胸状態のおっさん3人ですが、埼玉に着いたら急にアレが襲ってきました。

アレとはまさに、マリッジブルー、、、

ならぬ講習会ブルー。。。

おっさんら朝から緊張でもう地元に帰りたくなって、おのずとタバコの量も増えてしまいます。

事前情報山本調べでは、

フィクサス古賀氏は中々の武闘派
ドクター小磯氏は中◯しの無毛派

もはや恐ろしくて震え上がるしかありません。

でもお金も出してもらってるし、言い出したん僕やし、折角夜通し車を飛ばして埼玉まできた手前いくしかないだろ!!
っちゅうことで剃毛覚悟で行ってきました!

大理石を磨くドクターリペアマン

大理石を磨くドクター

カルチャーショックKC

カルチャーショックからその場から動けないKC

内容の詳細はあまりお伝え出来ませんが猛者達が集まり繰り広げられるその会は僕が想像してた以上に得たものがあったし、皆さん気さくな方が多かったと思います。
古賀さんは常に気にかけて話しかけてくださり、ご自身の事から現在の補修業界の事、これからこうして行きたいっていう展望なんかも聞けてカルチャーショックをかなり受けてしまいました。
小磯さんにいたっては打ち出の小槌ばりに聞けばなんでも答えて頂き、正直自分の知識のなさを恥ずかしく思ったと同時にやはりこの業界で食べていくつもりであれば常に研究熱心であれと教えられた様な気がしました。

ショックによる放心状態で今回の裏テーマである「ドクターに型取りの事聞く」ミッションをすっかり忘れるところでした。
講習会が終了してドクターの元へ駆け寄り型取りについて聞きたい旨を伝えると、「結構ねーこの分野はねー僕得意なんすよ!」と神対応!!
お疲れのところ申し訳ないと思いつつも甘えてしまいかなり詳しく教えて頂きました。

型取りの図

わざわざ図に書いて説明して頂きました

僕もそれなりに調べたりしてはいましたが、全く知らなかった事や経験しないとわかり得ない事など、もうあの分厚い胸で締め殺されてもいいと思える程濃イィところまで教えて頂きました。ほんとに感謝しかないです。

〜予習と復習〜
ドクター小磯氏に教わったことを忘れないうちに帰阪してすぐにもう一度実験をしてみることにしました。

1.対象物に離型剤を塗り重ねる
2.第1シリコーン層をつくる
3.FRPの要領でガーゼを仕込む
4.第二シリコーン層をつくる
5.シリコーンブロックを何個か置く
6.バックアップ層をつくる
7.対象物が大きくバックアップ層が樹脂の場合、反ってくるので木で枠組みをする
8.その枠組みとバックアップ層を固定する

大まかには言えばこんな感じです。
そして出来上がったものがこれ

型取り復習①型取り復習②型取り復習③

大成功!!
離型も完璧!
7.8の木枠は省きましたがバックアップ層が完璧にその役割を果たしています!

成功へのイメージが一気に明確になった様な気がしてテンションがブチ上がり、現場駐車場で小躍りをしてしまいました!

後編へつづく

     

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