剥がれた補修跡

剥がれた補修跡 その原因とシート施工での対応(前編)

依頼の経緯と補修跡が剥がれた原因

たまに「枠の補修跡が取れてきたからシートを貼って欲しい」という依頼があります。

話を聞いていくと、「A社で補修してもらったら仕上がりが悪く、その手直しをB社でお願いしたらその補修跡が剥がれてきた」との事。

剥がれた補修跡

にしても、色、あってない様な

最近の建材には元々汚れや傷が付きにくいように表面にコーティング(フッ素コーティングやEB(Electron Beam)コートと呼ばれたりしています)が予め施されている商品が多く、そのコーティング層に処理をせずに補修をした為、今回の様に剥がれてきたのではないかと推測されます。

EBコートイメージ

なんの処理もしていないコーティング層には補修剤すら異物となってしまいます。

 

お客さんが拭き掃除をしていたらこの様になってしまったようです。

2度あることは3度ある様では困るということで補修での対応はNG🙅‍♂️

シート貼りでの対応となりました。

哀しいかなこの現場では一般的な補修の信用は微塵もありません。。

使用シート材

今回はダイノックシートとかリアテックシートと同じで、シートの裏に予め接着剤が塗られている通称”タックシート”を使用します。

ただ、ダイノックシート等のようにエアーが抜けやすいものでなく、ほんとにただの大きいシールみたいなシート材です。(ダイノックやリアテック等は、シート裏の接着剤の層が特殊な形状をしていてエアーが入っても抜けやすい構造になっています)

対象物を採寸し、それよりも少し大きめにカット。セパレーターと呼ばれる剥離紙(裏紙)を剥がして使用します。

タックシート

注意しなければいけない点

今回シート施工をするに当たり気をつけなければいけないことは4つ。

①施工したシートが剥がれてこない様にする

今回は既存シートの上から新しいシート材を貼り付ける“上貼り”という方法で作業を行います。上記のコーティング層は汚れや傷だけではなく、テープなども付きにくい為、しっかりとした下地処理が必要。詳細は【後編の下地処理】に書いていますが、物理的にサンドペーパーを使って表面を荒らし、その後のプライマーのノリをよくする必要があります。めちゃくちゃ基本的な事ですが大事。

下地処理

②少しの補修もNGなのでカットミスをしない

これは落ち着いてやれば特に問題はありませんが強いて言えば上枠との取り合い部分の形状が多少複雑。

複雑な形状

上枠との取合いの形状を見てもらうと分かると思いますが、高さ・幅・奥行きを考えて貼っていかないと、切り過ぎたなどの問題が出てきてしまいます。

単純に大きめに切っていけばいいのでは?と考えがちですが、大きすぎると逆に貼りにくくなり、シワや破れの原因にもなりますので、自分に合った丁度いい大きさや貼り方を探っていく必要があるところでもあります。

 

③白の単色なのでエアーはもちろん1粒のゴミ噛みすら許されない

3度目の作業ということですでにハードルが上がりきっている。新品と同様にしろ!となんだか趣旨の違う事すら言われる始末。

少し話は逸れてしまいますが、試しに白色のシートにゴミが入ってしまったときの見えたかを実験的に作ってみました。

ゴミ混入木目等の柄が入っているシートであればそこまで目立つこともなかったりしますが、白色の単色という事もあり、周りのシートが浮き上がって見えるので実際の2~3倍の大きさに見えることもあります。

ごみや異物は入らないに越したことはないのですが現場施工なので、全く入らずというのは難しいところでもあります。一般的な現場であれば部分的に補修的なアレをすることもありますがここは補修NG…

大切なのは目立つ所に入らないようにする事です。

④時間の制約がある

お客さんの都合で11時スタート。急がず急げ。焦らない様に。

 

後編へとつづく

今回は塗膜剥がれの原因とシートを貼るにあたっての注意点のご紹介をさせて頂きました。

後編では主な使用道具の紹介と実際にシートを貼って行きたいと思います!