今回は玄関ポーチの床面タイルが割れてしまったので直して欲しいという事案です。
同じタイルがあれば1枚だけ交換するという方法もありますが、見つからなかった様で補修のご依頼を頂きました。
タイルはなぜ割れてくるのか?
タイルが割れてしまう原因はいくつかありますが代表的なものとして
・地震や地盤沈下等
・温度変化によるコンクリート伸縮
・酸性雨などによるコンクリートの劣化
・下地セメントの接着不足や圧着不足
などがありますが、今回は抱えきれない工具や材料を無理矢理かかえて運び出そうとした新人監督さんが落とした玄能が直撃したと考えられます。(推測)
タイルの種類や色味によりますが、継ぎ目の合う破片があればコンクリートボンドやエポキシ接着剤などを使用してほぼ解らないレベルに復旧出来ることもあります。
がしかし、破片が一切残っていない…という事は完全に新人監督さんが粉々にしたとみて間違いないでしょう。(しつこい)
そんなおっちょこいな新人監督さんも時間が経てば未来のお得意様。という事で誠意を持って作業を進めて参ります。
まず割れ部分の清掃を行い、プライマーを塗ります。
プライマーの乾燥時間を利用してタイルに近い色味と質感のパテを作っていきます。
AKEMIプラチナム で調色パテを作る
石用パテのAKEMIプラチナムに粉顔料や大理石の粉などを混ぜ込み色と質感を近づけていきますが、これがなかなか難しい(汗
色味を合わせるために色味の微調整を繰り返します。
大体出来上がったところでまわりにマスキングで養生をして充填、圧着していきます。
ここで注目してほしことが1つあります!
このパテを押さえている白い板状のもの。
これは『万能パッキン』といって低発泡のポリプロピレンシートというものです。
万能パッキンの特性
たまにパテ押さえの時にガラス板を使ったりする事もありますが、これはカッターで簡単に加工が出来、パテがくっつきにくい上にガラスではないのでしっかり圧着出来て割れる心配も無し。
パテ押さえ後の写真を撮り忘れていたので代用写真で
こんな感じで綺麗に押さえることが出来ます。
サイズや厚みが数種類あり、パテ押さえの場合は3㎜厚のものを使っています。
こんなパッケージで大体のホームセンターに置いてありますので興味のある方は是非!
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そうこうしている間にパテが乾いたので削って平らにしていきます。
結構頑張って色味を近づけたつもりだったのですが全然近づいていませんでした。
柄はつけていかないとなとは思っていたのですがベースからがっつり塗っていくことなってしまいました。
エアブラシ でベース色を塗って、白・黒・グレー・薄茶をスパッタで飛ばすとこんな感じに。
ほぼほぼ分からなくなりました。
外部の床面なので出来れば色を合わせたパテのみで対応したかったのですが、技術的なものや時間的な制約等ありなかなか難しいところではあります。いつの日か頭に思い描いた施工方法をスムーズに実践できる日が来るよう日夜研究・日々精進の精神で頑張って参ります。